何でこうなった……

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 だがその黒歴史も役に立ったと言えよう。何故なら、今は私に中二病を患った者だと馬鹿には出来ない事態なのだから!  我流だが、それなりに戦える動きで刀を振るう私の姿に、桜は凄いです! と感動した様に喜ぶ。  周りにいる生徒達も私の動きを見て口をあんぐりとさせていた。 「っふぅ……いやぁあの頃が懐かしいなぁ」  中学生の頃に、私と共に二刀流が大好きな友達がいたのを思い出し、目を細めていると、騎士団長様と共に、イケメン和也が来ていた。 「凄いですね先生! まさか先生がここまで戦える人だとは」 「確かに、貴方程美しい方がここまでの動きをするとは、俺も驚いた」 「イヤイヤ、そんな事ないですよ。それに、和也君、君の方が運動神経がいいから、直ぐに私なんて追い抜いてしまうさ。ここには現場で戦っている人が多くいる。そんな人達に鍛えられたら、直ぐに強くなるさ」  私を褒める二人に、無難に謙遜し、私スゴクナイデスヨーと言い、さりげなくここにいる兵士達を上げて、この場を収める。  騎士団長様も、俺が教えてやるさ! と妙に元気な顔で和也君の肩を叩きながら言うと、彼は痛そうにしながらも頷き、騎士団長様と共に何処かへ行った。  その時、騎士団長の口から「和也、クロダ殿はどんな男が好みか知っているか?」とか言ってたけど知らないったら知らない!
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