町の中の異変……?

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 静かで、少し肌寒い風が吹く外は、すっかり暗くなり、青かった空は闇に覆われ、太陽は月に替わった。  どうやら、私は昼から夜までグッスリ寝ていたようだ。  ポリポリと頭を掻きながら、窓から外の景色を見ていた私は、ふと、静かな寝息が隣から聞こえ、振り返る。  そこには、桜が気持ち良さそうにベッドで寝ていた。  無理もないか。ゴブリンとはいえ、生き物が死ぬ場面を目にし、慣れない森の中を歩いたんだ。  私は自然に桜の頭を撫でる。  優しく、労わるように。 「んっ……先生……大好き」  一瞬起きたのかと思い、固まったが、桜の顔を良く見ると、目は瞑っているし、静かな寝息は続いている。  ただの寝言のようだ。  全く、脅かしてくれる。  桜のおでこに人差し指をツンッと突くと、桜はう~んと唸りながらも気持ち良さそうな顔で爆睡している。  それを見た私は、可笑しくて少し笑う。すると、扉が三回叩かれた後「クロダ、起きているか?」と、ルべオの声が扉の外から聞こえた。 「あぁ、起きてる。取り敢えずそこだと話し難いから、中に入って」  私がそう言うと、ルべオが間髪入れずに扉を開けると、顔を赤くして、気まずそうに顔を横に逸らし、一言。 「クロダ。服をちゃんと着てくれ。その、胸の辺りが肌蹴てしまっている」 「あ、あぁゴメンゴメン。見苦しいモノを見せた」  思春期の高校生みたいな反応するルべオに、私は内心笑ってしまう。  肉食系みたいな男が、頬を赤くして注意してくるとか、ギャップがハンパないわ。  乱れた服装を戻し、桜に布団を掛け、私はルべオに聞く。 「で、ルべオ、どうしたの?」 「聞いておきたい事があるんだ。クロダと、サイジョウに」 「聞いておきたいこと?」 「あぁ」  ルべオの真剣な顔に、私も合わせる様に、真剣な顔でルべオの顔を見る。 「それは……なに?」  私の問に、ルべオは一度瞼を閉じ、数秒して、瞼を開けた瞬間、問の答えがその口から発せられる。 「クロダ達は……勇者なのか?」  その問いに、私はすぐに返すことは出来なかった。
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