お帰りなさいませ御主人様!(はあと)

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「………朝か」 窓から漏れる日差しが部屋を明るく照らしていた。 天気も良く、 清々しい気分だと言いたいところだが、 実際はそんな気楽なもんじゃない。 深夜、 海夜に追い出され、 自室に戻った俺は、 自己嫌悪に陥っていた。 あれはやっちゃまずかっただろとか、 欲求不満なのかとか。 たまに海夜の寝顔が浮かんできたりして焦ったりとか。 とにかく、 悶々と考えていたら、 ろくに睡眠も取れず朝を迎えてしまった。 口に煙草をくわえ、 気分を落ち着かせてみるが、 根っこの部分ではまだ気にしているらしい。 とりあえず、 あれは俺が悪かったんだ。 朝一番に謝っておこう。
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