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ぼっと火が付いたように真っ赤になる陸は可愛かった。
確かに、10歳年上なんだから俺が陸を甘やかしてあげなきゃいけないのに、俺ばかり甘えていた気がするな。
海さんには申し訳ないけど、今日だけは二人でイチャイチャしよう。
「美味しい?」
そう尋ねると、大人しく頷く。
「うん。好き嫌いなく良い子だね」
よしよしと頭を撫でてあげたら、急にギラギラと陸の瞳が光りだした。
これはヤバイかも……?
「あ、俺、牛乳に珈琲を入れようかな?」
視線を外し背を向けた瞬間に、またもや後ろから抱き締められる。
「類、煽らない……で」
「待って! 後ろから押しつけないで!」
と思ったら既に遅かった。
下着を片手で陸が下げたと同時に、床にカツンカツンと何かが落ちた。
ん?
足元に弧を描いて回っているのは、指輪……?
今、下着から……?
「り、陸! どこに隠してるんだよ!!」
びっくりしてすぐに後ろから抱き締めていた陸に振り返り、ほっぺをつねる。
「今日はもう中止だからな! ばかー!!」
そう怒ると、陸は俺の機嫌が直るまでずっとずっと後ろから抱き締めていた。
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