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   「――朱里……行くぞ」   アニキの手から銃を取り上  げた響クンが言う。  「イヤだ!アニキを病院に連  れて行かなきゃ!」  「ここにはいられない。救急  車の跡をつければ、病院は解  るから、今だけ堪えろ」   こらえろ?なにを?オレの  身体中についたアニキの血を  見て、冷静でなんていられる  ワケないじゃん!  「こんなに血が出てるのに置  いて行けないよ!」  「那智さんが裏で手を回して  るんだぞ!お前がいたらヤク  ザ同士の抗争ってことに出来  なくなる。早く来い!」   響クンに二の腕を掴まれて  無理やりアニキから引き離さ  れる。   頭ではわかってる。アニキ  の持ってた銃を始末して、オ  レ達はいなかったことにする。   アニキが逮捕されずに済む  には証拠は消さなきゃ……銃  と目撃者であるオレ。
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