第3章

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真田君と二人、乃愛達がいる教室に戻る。 その途中、女子トイレの前で立ち止まった真田君。 「顔、洗って来なよ。」 そう言った真田君は、気づいていたらしい。 私の顔が、涙でぐちゃぐちゃなのを。 「うん…ありがと…」 トイレの個室に急いで入り、私は泣いた。 誰もいないこのトイレは、人気がない体育館近くのトイレだった。 真田君は、階段を上がることなく真っ直ぐに私をここに連れてきたみたいだった。 バタバタと走る足音。 「真田…遥香は?」 「トイレの中…」 真田君と話してるのは、乃愛。
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