第3章

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「遥香…開けて。 一人で泣かないで。」 ドアをノックする乃愛に、私はドアを開けた。 「乃愛…ごめんっ。」 「遥香…謝んな。」 思わず抱きついた私に、乃愛は頭を撫でてくれた。 「我慢しない。 泣きたい時は泣きな。」 何故乃愛は、こんなに優しいんだろう? 「遥香には、一年の時に助けられたし。 達希の浮気の疑惑を、晴らしてくれたじゃん。 だから、遥香は笑っててほしいんだよね。 あれがなかったら、私達は別れてたんだ。 感謝してる。 付き合ってあげるから。 いっぱい泣け。」 一年の時の達希君の浮気疑惑。 それだけで?
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