第6話 甘いコエ 1

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松波が追いつき、リリコは部屋の写真が並ぶパネルを見ていた。 『梅林寺さん、少し、すいません』 そう言って、松波はリリコの肩を引き寄せた。 『黙って、僕についてきて下さい』 リリコの耳元でささやき、松波はパネルのボタンを押す。 パネルの右側、狭い廊下を挟んだ壁。 カーテンが掛かった穴から顔が覗き、リリコは松波に連れられていく。 松波が泊まりでと言うと、部屋番号が書かれた札を渡された。 大音量で浜崎あゆみが流れている中、ふたりは部屋に着く。
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