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あのとき、2人とも人生を決めかねていました。
決心させられなかった僕もつらかったが、決心できなかった君も、きっと悩んだんだろう。
今頃そんなことに気づいても、
もう、遅いんだけれどね。
君が言うから止めていた煙草を、また、手にしてしまいました。
止められないまま、現在に至っています。
やっぱり、東京は嫌いになることのできない、不思議な街です。
僕にとって特別な思いのこもった街であることは確かです。
君のことも含めてね。
君の姿を少しだけ、見られてよかった。
元気そうでよかった。
だからこの手紙は、出さないことにします。
さよなら。
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