第8話   温かいオト 1

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「竹山さん、あなたの犠牲は無駄にしません。一緒に居た時間を糧に、これからの短い時間を過ごして行きます」 後頭部のがんがんする痛みに、意識が薄れそうになる。 顔の横には、硬球のボール。 マウンドにぶっ倒れている竹山は、口を大きく開く。 「…お前、俺を殺す気か!!」 上半身を起こし、竹山は大きく叫ぶ。 「失礼ですね。私は、けん制球を投げただけです」
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