お友達2

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桜が綺麗に、儚く咲いております。 花びら、一枚、二枚、三枚。 「幸(サチ)さん、行きましょう」 「えぇ」 小さく頷いて、校門から歩き出します。隣には、高等学校で出来た友達。友達、というより仲の良い級友、といったところでしょうか。 あの子達のように、 私を呼び捨てには、 最後まで、しませんでした故。 その証拠に、ほら、彼女の彼氏が道の向こうで手を振っております。恐る恐るといったようにこちらを伺ってくる彼女に、行かれたらどうですか、と言いました。 「ごめんなさい、幸さん───」 「いいのです。ほら、××さんがお待ちよ」 小さく笑って、彼女は愛しい彼の元に駆けて行きます。少しだけ、その背中が、眩しい。 さて、行きましょう。 三年間通った学び舎。 結局なんの感慨も沸かなかったので、振り返らずにお別れを告げました。        * 私にとって、茶話会なるものはトラウマとなっています。
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