第1章

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目が覚めると、とあるお部屋の中にいた。 ここが誰の部屋なのか、 なんで私がここにいるのか、 私という存在が何なのか、 全然わからなかった。 「おはよう、アミ。」 ドクン。 胸の奥が焼けるように熱く感じた。 「ひさしぶり、その身体、調子はどう?」 どこから聞こえるのかもわからない。 ただ、どこか懐かしく、温かい声。 「あとは、お願いね…アミ。」 ふわっと温かい感覚に包まれ、痛みはなくなった。 声、感覚、痛み、すべてが懐かしかった。 包まれてた温かさがふっと離れた。 途端に激しい頭痛が起こる。 『あみ、だいすき』 『ありがとう、あみ』 『またね、あみ』 『ばいばい…』 次々と脳内で広がる声。 『あとは、お願いね…』
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