ここにいる

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「……」 拒否されて どうしていいかわからないまま 俯いていると 「……何でそんなに 俺に構うんだよ」 「それは……」 どう答えていいか わからない 「佐条と一緒に行かないのか」 「え……」 顔を上げると 有宮くんが気まずそうな顔をしている 「ここに来たのだって 佐条のことを心配したから 付いてきたんだろ」 「ちがうよ」 あたしは即答する 「確かに…佐条くんのことが心配だった けど、同じくらい… 有宮くんのことが心配で…」 言っているうちに 顔が熱くなる 「お前さ」 不意に彼の手があたしの頬に触れた どきりと心臓が跳ねる
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