─誤算─ Act37.

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どうやら彼氏の方は、指輪をねだられた時点で結婚まで意識したらしい。 付き合いだした時期を聞き出して、得心がいった。 オレと出会う直前、三月の終わりのことだった。 調子のいい軽口を言う真紀と、真に受ける彼氏か。 行き違うのも無理はない気がする。 付き合い始めた早々、海外に行くの行かないのと二人は喧嘩をしたらしかった。 それが、オレと出会った直前の話。 あの時、真紀は指輪を外し、別れるつもりでいたはずだった。 彼氏の転勤が取りやめになったおかげで復縁できたのか。 だがどうやら最近になって、同じ話が再燃したようだ。
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