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そう思うように仕向けただなんて、言えるはずもなかった。
真紀の勢いに押されて、オレは言葉をひねり出す。
「隠してたわけじゃ…
だいたい、付き合うとかよく分からなくて、
幸せになんかしてやれないのに、成り行きとか…」
『何それ!?
好きでもないのにエッチしたの?
ありえないし…!』
「だから、そんなんじゃなくて…」
泥沼だ。
とっさに言い返したものの、続きは出てこなかった。
好意もなく、成り行きでやったのが事実だったから。
真紀はしゃくり上げて泣いている。
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