─誤算─ Act37.

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そう思うように仕向けただなんて、言えるはずもなかった。 真紀の勢いに押されて、オレは言葉をひねり出す。 「隠してたわけじゃ… だいたい、付き合うとかよく分からなくて、 幸せになんかしてやれないのに、成り行きとか…」 『何それ!? 好きでもないのにエッチしたの? ありえないし…!』 「だから、そんなんじゃなくて…」 泥沼だ。 とっさに言い返したものの、続きは出てこなかった。 好意もなく、成り行きでやったのが事実だったから。 真紀はしゃくり上げて泣いている。
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