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「聞きたいことが、あるんです。聞いてもいいですか?」
「なに?いいよ」
「・・・浮気されたのに、どうして、許せたんですか」
結崎さんが、浮気した理由は、考えても分からないので、考えなかった。
その代わり、あの後も変わらずに、結崎さんと高井さんが、一緒にいるところを見て思ったのだ。
彼女は、どうして浮気を許せたのか。と。
円満破局で、仲がいいままだという線は、女の勘で、違うと検討をつけた。
それは、たぶん当たっている。
隣の彼女は、手に持ったグラスを揺らし、光を反射して輝くブランデーを遠くを見つけるように眺めた。
そして、ゆっくりと口を開いた。
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