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果たして、ルナが顔面から地面と激突することはなかった。すんでのところで、何者かが彼女の首根っこをむんずと掴んで持ち上げたからだ。
???
「・・・」
突き刺すように鋭い銀髪と、透き通るような青い瞳が特徴的な青年。彼は数秒の間ルナを持ち上げていると、そのまま手を放した。ルナの体は重力に従って地に落ちる。顔面スライディングではなく、尻餅。
ルナ
「いったた・・・あ、ありがとうございます――って」
そこでルナはようやく自分がなぜ急いでいたのかを思い出した。ホームルームの時間まで残り90秒を切った。
ルナ
「いっけねー!!」
そのまま大慌てで、ルナは学校へと走った。
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