第10話 プロポーズを君に 1

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全身が、感じた事のない激痛に支配されていた。 背中を固くて冷たい床につけたまま、竹山は頭をゆっくり動かした。 ぐるりと円を描くプール、その先にはつぶらな瞳たち。 観客席だろう、ベンチが並ぶ中、同じ制服を着た子供達のすぐ傍。 ベンチの上で、身体を水平に重ねる男女。 遠目からでも、赤が床を汚し、事切れているのが分かった。
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