第1章

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月曜という休み明けの学校はどうしようもなく面倒で誰もが休みたくなるだろう。 土日は自由な時間が確保され、個人の趣味や勉学に励むことが出来る唯一学校という束縛から解放されている日だ。 ただ、自由というものには責任がある。責任さえ放棄しなければ有意義な休日になるであろう。 俺は責任を持って休日を楽しんだ。 人に迷惑をかけずに部屋で大人しく静かにヘッドホンを装着してゲームに没頭した。 部屋は防音対策がしっかりしているから外には音が一切漏れない。つまり、自由を手にした勝者である。 そんな引きこもりのような生活を二日間送った俺は当然月曜にある学校へ行くことは苦痛の何物でもない。 俺には選択肢がある。 一つは、嫌々ながらも学校へ登校することだ。 もう一つは仮病を使い学校を休むことだ。 今の俺なら確実に、瞬間的に、迷わず後者を選ぶだろう。 そしてスマホを手に取り、学校の電話番号を入力して教授へ連絡をした。 五月病で休むと。 しかしながら、教授は休むことを許してはくれなかった。 「五月病は病気ではない、気持ちの問題だ」と、そう言われた。
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