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前の学校には長くいられなかったから、友達も出来なかった。
まあ、あんな学校で友達なんていらないのだけど…。
あたしを見る目も、全部あの人を重ねていた。
あの人はあたしには悪魔でも、学校では違ったんだ。誰もが憧れて、誰もが手に入れたくなる。
そんな、不思議な魅力のある人。
まあ、悪魔と言っても元はあたしにも満希にも優しくて、性格だって良かったんだけどね。
「ねえ、満希?羽耶ちゃんて、今どうしてるか解る?」
羽耶(ハヤ)ちゃんはあたしの姉であり、満希の妹。
あたし達の中でただ一人、別に住んでる兄姉だ。
「…あいつの心配はするな。もう忘れるんだ。」
そう言って、不機嫌な表情を浮かべる満希。
満希は、あたしの為に羽耶ちゃんを捨てた。ただ、あたしを守る為に。
だから、申し訳ない気持ちもあたしはまだ捨て切れてないのだ。
羽耶ちゃんは満希の事をとても慕っているから。
「…お前さー。あんな事されといて、まだあいつの心配出来るわけ?俺は、優恵香にした事をどうしても、許せねえ。」
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