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職員室…職員室…。って何よ。この無駄に広い学校は…!
教室だってさっきからいくつ通り過ぎたかも解らない。
確かにあの人は二階を指差してた…けど…ー。
あ…。あった。広い廊下を真っ直ぐに歩き、教室と教室の間の通りに、職員室はあった。
わっかりにくいなぁ。慣れるまでの辛抱か…。
前に立ち、ドアを叩き中に入る。
「失礼しま…ー。って…な…ん…で…?」
職員室に入るなり、すぐに目に入った思いがけない人物に驚きを隠せなかった。
だってね。あたしは知ってるの。この人を…。松橋…月…ー(マツハシユエ)。
羽耶ちゃんの元彼だ…。なんで…?
満希が知らないわけない。月君がどうして…?
「久しぶりだね。優恵香ちゃん。何年振りだー?今日からだったんだ。理事長室に行こうか。」
にこやかに優しく笑う彼は以前と何も変わらない。
羽耶ちゃんと付き合っていた頃も月君はあたしに優しかったっけ…。
だけど、羽耶ちゃんの知らない場所へいきたかった…。
羽耶ちゃんを知ってる人のいない場所へ行きたかったのに…ー。
「んー…。羽耶は関係ないよ?俺は、満希の友達だからね。安心して?」
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