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「はははっ。満希から聞いてた通り。相変わらず良い性格してるよ。」
月君の中のあたしは、きっと幼くて、羽耶ちゃんの言いなりだっただろう。
だけど、羽耶ちゃんにも感謝してる。
今のあたしがいるのは、羽耶ちゃんと過ごした時間があるからだから。
「月君もでしょ?満希と仲良く出来るって事はそうゆう事じゃん。」
あたしがそう言えば、月君は目を丸くしてすぐに笑い出した。
「あははっ。優恵香ちゃんは本当に面白いなぁ。満希の事もよく知ってるね。…そう。俺も満希と同類だ。」
やっぱり。月君も、あたし達同様に歪んでいるのだ。
月君はきっと、モテる部類に入る。爽やかに見えるし、外国の王子様みたいに格好いい。
だからこそ、月君は女をなんとも思わないのだろう。
満希と同類とゆう事はそういう事だ。
満希も、あたし以外の女には、絶対に笑いかけたりしない。
羽耶ちゃんにも、満希はいつからか笑いかけなかった位だから。
そういえば、月君もどこか羽耶ちゃんと距離を保っている様にも見えたっけ。
そんな月君があたしには優しかったから、羽耶ちゃんからの当たりは更にキツくなったんだよね。
だけど、不思議と月君を避けたりは出来なかった。
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