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むむむ…。あたしが生物…?
担任とは言え、失礼過ぎるんじゃ…。
「ほらーっ。優恵香ちゃんが茹でダコみたいになって怒ってるじゃん。ぶふっ…っ。にしても…。ははっ」
いやいや。月君もそこは爆笑する所じゃないでしょ?
なんなの?!
「…いや、そうゆうのじゃなくて。生き物…っとゆうか…、動物?」
…もはや、フォローにすらなってないよね?
失礼過ぎるっつうのっ!
「マジで腹痛いよ。…あー笑った。」
軽く目をこすりながら、ようやく収まった様子の月君。
あれだけ笑えば、お腹も痛くなるでしょうよ。
「月君?笑い過ぎだから。…先生も、初対面の生徒に向かってそれはないでしょう?」
敬語を使うのも、あたしは忘れて自分の感情をぶつけている。
外見には自信がある。そんなあたしに向かって、生物やら、動物やら…。
本当に苛々してくる。
「そんなに怒らないでやってよ。こいつなりの誉め言葉なんだよ。それ。」
月君が指を指している方向へ視線を向ければ、困った様な表情を浮かべている先生の姿があった。
「そいつは、桐ヶ谷眞尋(キリガヤマヒロ)ちょっと変わってる奴でさ。」
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