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満希はずっとブレスレットを見たまま、何かを考えている様子だ。
このブレスレットは、もしかして…?
満希も、月君もどこかの暴走族に入っていた。
その関係の何か大切な物なのではないだろうか。
「優恵香。絶対にそれを外すな。月がそう言ってんなら、それはきっと今も大きな意味を持つはずだから。」
満希はもうそれ以上、何も話そうとはしなかった。
だけど、あたしにはそれが全てなんだと解ったの。
大きな暴走族に入っていた二人。その二人が、そう言うのだから。
きっと、これは何か特別な意味を成す。
だってね。あの二人は、総長と副総長だったんだから。
きっと、これから先のあたしの高校生活を危うくもするかもしれない。
だけど、きっとあたしが憧れた世界が見える様な気がするんだ。
「明日からは、しばらく送ってくから。」
自信満々にそう言う満希に、若干の不安を覚えるあたし。
「意味解んない。」
面倒な時は軽く流すのが一番だと思う。あたし、頭いいよねーっ。
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