……面白え…面白えじゃねーか!!

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「くっ!……貴様、今すぐその手を放せ!その剣は貴様のような輩に扱える代物ではない!」 手はまるでくっついたように柄から放れようとしない 突然、柄から何か熱いものが流れ込んでくると 光は段々と輝きを失っていき 剣は真っ黒に染まった 引き抜くために踏ん張り、腕に力を込め ーーーーースポッーーーーーー ……………………………………。 えええええええええ……。 重もそうだと思って思いっきり力込めたのに簡単に抜けやがった しかも片手で持てるし 刺さってる時は錆び付いてたのに 今の大剣は漆黒 黒光りさえしていない 刀身は片刃で刃渡りだけでも俺の身長に届く長さ 「ぬ…抜いた…だと…?」 ああ…そういえばなんかいたねえ 「つーか誰あんた」 「ふん、貴様如きに名乗る名などない。その剣を渡せ…そうすれば見逃してやる」 「ほい」 剣を差し出す 「……………………なっ………?」 女はポカンとしている 渋ると思った? 残念でした 女と向かいあう 武装をしているため兵士なのだろうか だが周りの死体の防具とは種類が違う 綺麗な鼻筋 真一文字に結んだ唇 キリッとしていてブルーの瞳 肩までのストレートショートの白い髪 どっかの姫武将のように美しく姿勢のいい立ち姿 でも胸は……………うん、動きやすそうだ 「………貴様何か失礼なことを考えていないか?」 どうして皆女性ってこうも鋭いのだろうか 「まあいい…さあ渡せ…」 剣を水平にして胸の前に出す 女が柄を握るのを確認すると俺は手を放した あっ…放せた……そう思ったのも束の間 ズン!!!! 「ぐあっ?!!」 女は思わずガクンと膝を折り剣と手を地面につけている 「お……重い……?!!持ち上がらない!」 ん?そんな重くなかったぞ?むしろ軽かったくらいだ 「………持てないの?」 「何を…!!くっ………ふん!」 地面に横たわる大剣は女がいくら持ち上げようとも引きずろうともビクともしなかった 「…………頑張るねえ…」 「な…何を他人事のように…!!」 俺がまた剣の柄握るとひょいっと持ち上がる 「どういうことだ…これは……」 女は訝しむような声を出した
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