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暗闇。
やがて一切の音は消え失せ、一切のものが映らなくなる。
自分が立っているのか座っているのか。
呼吸しているのかいないのか。
しいては生きているのかどうかさえ、分からなくなる。
茜の膝が床に沈んだ。
連鎖するように里美の下半身が砕け落ちる。
「……うそ……でしょ……?」
受け入れることなど、出来るはずが無い。
「……本当は……生きて、る……んだよ……ね?」
認めることなど、出来るはずが無い。
「さっき……話た……でしょ?」
ショックで取り乱していた、周りが見えなくもなっていた、
でも……、
「……私なんていらないって……大声で……言ってたじゃない……」
どれだけきつくあたられても、
どれだけ罵られても、
彼女は心から、
心の底から祐介のことを、
「愛してるのに……」
それなのに……
「……ゆう……すけ……」
何処を探しても、
彼の呼吸が聞こえて来ない。
「……ううっ……うぐううっ……うあああああああぁぁぁ……」
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