ACT-6

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濃い霧が晴れるかのように、広がっていく温もり。 「……ば、馬鹿じゃないの……。 ……もう、無理なんだよ……」 「無理じゃないよ!」 期待と諦め。 生きたいと願う気持ちと、得体の知れない何かが迫り来る脅威。 「……殺されるの……」 「私が護るから……」 里美の瞳から余命宣告を受けた患者のように、ボロボロと涙が流れ落ちる。 「……無理だよ……だって、死んでるんだよ……? 拓馬も将之も祐介も、ネオこっくりさんをやった人は皆……死んで――」 「――それでも私が、絶対に里美のことを護るから――っ!!」 突き刺さる。 里美の心に、茜の優しさが。
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