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七瀬の顔が、一瞬固まる。
「……何を、言っているんですか?」
恐る恐るハルトを見つめ、確かめるように問いかけた。
すると彼は、遠い眼差しで景色を見つめたまま、薄く息を吐き出す。
「自殺なんかしていないって言ったんだ」
そして、未だ誰も知り得ない、驚愕の推測を2人に突き付けた。
「――これは、歴とした殺人だ」
「えっ!?」
溜らず七瀬が聞き返す。
この発言には運転手の岡田も驚きを隠せず、バックミラーでハルトの顔を確認していた。
「そ、そんな訳、ないじゃないですか……!」
「どうしてそう言い切れる?」
あり得ない。
ネオこっくりさんの呪いだと言い張るならまだしも、これが殺人であるはずが無い。
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