ACT-7

5/19
2017人が本棚に入れています
本棚に追加
/281ページ
七瀬の顔が、一瞬固まる。 「……何を、言っているんですか?」 恐る恐るハルトを見つめ、確かめるように問いかけた。 すると彼は、遠い眼差しで景色を見つめたまま、薄く息を吐き出す。 「自殺なんかしていないって言ったんだ」 そして、未だ誰も知り得ない、驚愕の推測を2人に突き付けた。 「――これは、歴とした殺人だ」 「えっ!?」 溜らず七瀬が聞き返す。 この発言には運転手の岡田も驚きを隠せず、バックミラーでハルトの顔を確認していた。 「そ、そんな訳、ないじゃないですか……!」 「どうしてそう言い切れる?」 あり得ない。 ネオこっくりさんの呪いだと言い張るならまだしも、これが殺人であるはずが無い。
/281ページ

最初のコメントを投稿しよう!