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こんな格好のスキャンダルに尾ひれや背鰭を着けなくてどうする?
身勝手にも奏はキレそうになる。
しかし未だナオの退路を潰していないから、この先へ行くのは恥を掻くだけの自爆以外になりえない。
プライドを護る為に奏は仕方なく、この流れに乗る。
「私は別にいいんだけどね。こんな話は有り得ないって笑えば済むから、でもお友達のナオに迷惑をかけちゃ悪いからああするのが一番かなって思って……」
「おぉ、五十嵐さん優しいなぁ」
男子生徒達から、感嘆される奏。
しかし本人は、どこから歯車が狂ってこうなったのと、育たなかった蒔いた種を呪った。
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