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これが私の
彼への精一杯の
答えだった。
志藤くんは
しばらく黙っていたけれど、
やがてドアから手を離し、
俯いたまま一歩退いた。
ドアが閉じていく。
私は志藤くんから
視線を反らさなかったけれど、
彼が私を
見ることはないまま
エレベーターのドアは
完全に閉じられた。
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