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部屋の奥の襖を開くと、高嶺が座敷に座っていた。
あの顔を見ているだけで気が遠くなってしまいそう。
「お待たせしてすみません」
「大丈夫です。私も今来た所ですから」
社長の横へ腰を降ろし正座すると、目の前の前菜を見る。
季節のコース料理って感じね。美味しそうだけど、状況が状況だけに嬉しくない。
とにかく早く帰りたくて仕方がない。
車で来た為、食前酒ではなくノンアルコールのビールで乾杯をした。
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