男の欲望

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どれくらい話していたのだろうか。そろそろ本格的に帰りたくなって来た。 高嶺から話しかけられるのがまた嫌。顔を見る所か、声すらも聞きたくない。 「莉子は……――」 「馴れ馴れしく呼ばないで下さい」 「はは、相変わらずだなぁ莉子は」 「………」 相変わらず? 私の事知った様な言い方をしないで。 確かに昔は付き合っていたけど、あの頃の私は若くて物の分別がつかなかった。 今は最低な男だって事よくわかる。
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