第1章

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当時とーやはこの山のリーダーだった。 みんながとーやとーや。 道なき道を行くぞ!ととーやが草むらを歩けば、みんながついていき、結局道なき場所には道ができていた。 秘密基地を作るぞ!といえば、みんなが押し寄せ、秘密ではないただの基地になっていた。 だから、僕もみんなと同じようにとーやを追いかけた。 高いところから飛び降りることができたり、気持ちの悪い虫を捕まえることができると、とーやはほめてくれた。 「お前すごいな~!」 そう言って、頭を2回ポンポンとたたく。 それが嬉しかった。 そして、たまに、僕にだけ立派な木の枝をくれたり、飴玉をくれたりした。 少しだけ優越感にひたっていた。
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