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当時とーやはこの山のリーダーだった。
みんながとーやとーや。
道なき道を行くぞ!ととーやが草むらを歩けば、みんながついていき、結局道なき場所には道ができていた。
秘密基地を作るぞ!といえば、みんなが押し寄せ、秘密ではないただの基地になっていた。
だから、僕もみんなと同じようにとーやを追いかけた。
高いところから飛び降りることができたり、気持ちの悪い虫を捕まえることができると、とーやはほめてくれた。
「お前すごいな~!」
そう言って、頭を2回ポンポンとたたく。
それが嬉しかった。
そして、たまに、僕にだけ立派な木の枝をくれたり、飴玉をくれたりした。
少しだけ優越感にひたっていた。
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