第4章

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次の日は、早く帰りたがった牧瀬さんと一緒に、朝飯も食べずにとーやのマンションから出てきた。 結局、あのキスのことは聞けずじまいだった。 ただ、なぜあんなことしたのか、聞きたいような聞きたくないような、複雑な気分だった。 牧瀬さんとは帰る方向が一緒だったので,一緒の地下鉄に乗った。 休日の朝の地下鉄は割りと混んでいた。 「休みでもけっこう人いるんですね。」 「あ、そうだね。確かに。」 牧瀬さんは、朝からテンションが低かった。 飲みすぎたのか、調子が悪いのか。 「牧瀬さん、大丈夫ですか?」 「あ、うん。問題ない。」 問題なくもないと思うけど。 僕たちはそれ以上の会話をせず、それぞれの家に帰った。
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