episode4・①

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今日は日曜日。めったにない子供たちと過ごせる休日。 携帯電話ショップで働く私と、番組制作会社で働く夫は、仕事柄なかなか日曜日に休みを取る事ができない。 それでも今日は、ほとんど奇跡的に二人とも休みが重なった。だから、家族で過ごそうと決めていたのに、夫はお昼頃、急な仕事が入ったと言って正午からの予定を全てキャンセルした。 _仕方ないだろう。仕事なんだから! 不満げな家族を前に、夫は謝るより先にうんざりした口調で吐き捨てた。 確かに仕方ないと思う。本当に、仕事だったのなら。 私は、夫とのやり取りを思い出しながら空を仰いだ。 どんよりした灰色の空は、私の心情の表れのようだった。 くすんで厚ぼったい雲の流れは、でも、とっても速い。時折吹く風が、私の髪の毛を悪戯に舞い上げる。
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