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そんなの自分が一番分かってる。
でも…。
汚れ切ったこんな私じゃ…きっとこれからも彼を苦しめるだけだ。
だから私は冷たく言葉を放つ。
「ごめんね琉惺。
だけど私が好きだったのは琉惺の身体だけで、最初から愛情なんてなかったの。
私が欲しいのは…ずっとお兄ちゃんの心だけ」
繋がったままの彼からポタリと私に落ちて来た雫で更に胸の痛みが増殖した。
「なんだよ…それ…」
その言葉を最後に、琉惺は私の中に沈めていた腰を引いた。
ベッドから起き上がった琉惺が背中を向けたままポツリと呟く。
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