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「空、大丈夫?」 一人、太陽のことを考え黙りこんでいる私を気にしてか、良子が私の顔を覗き込んできた。 「あ…うん…多分大丈夫…ちょっと怖いけど」 素直な気持ちを伝えた。 「うん…だよね、けどホストをしていようが、何になってようが太陽君は太陽君だよ。 あんたが小さい時から知っている太陽君は、そんなにすぐには変わらないよ」 私を落ち着かせようとしているのか、珍しく良子の口調が穏やかだ。 「うん、そうだよね、太陽は太陽だよね!」 そうだよね、良子の言う通りだ。 太陽は太陽だ。 今まで私は太陽に暖かく照らされてきたが、今度は私が太陽を守る。 私は固い決意と共に、律動的な足取りでT市の最寄り駅に降りたった。 時刻は20時45分。 時間的には丁度いいだろう。 私は良子と目を見合わせると、お互いに頷き合い、言葉を交わすことなく改札を出た。 初めて降り立つ土地。
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