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私の目は太陽に釘づけになってしまう。
数秒、湯気で曇った薄暗い浴室の中で、互いに見つめあうと、
「空、見過ぎだから」
と、恥ずかしそうにはにかむ太陽。
「あっ、ごめっ」
咄嗟に目を逸らし、太陽に背を向けた。
「ふっ、まさか空と一緒に風呂に入るとはな…」
エコーの掛った太陽の優しい声が、背後から聞こえてくる。
本当に。
まさか、キスしかしてない私達が一緒にお風呂に入るなんて…
シャワーを浴びる太陽の吐息が、私の鼓膜を揺らす。
その吐息を聞くたびに、緊張と高揚感で頭がおかしくなりそうだ。
キュッとシャワーの蛇口を締める音がする。
「入るよ?」
甘ったるい太陽の声に眩暈がする。
「…うん」
尚も、私は背中を向けたまま返事をする。
そして、チャプンと水面を弾く音と共に、浴槽の水かさが増していく。
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