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翌日、チェックアウトの時間よりも早くホテルを出た私達は、午前中のうちに地元についた。
「太陽…一人で大丈夫?
なんなら私も一緒におばさん達に謝るけど」
心配そうに太陽の顔を覗き込むと、
「いや、大丈夫だよ、一発親父に殴られてくるよ」
と笑う。
「そっか…」
「空、もう絶対にお前の傍にいるから」
シュンと肩を落とす私を気にしてか、太陽が私の肩を引き寄せた。
「ん…わかった、落ち着いたら連絡くれる?」
私の問いに、太陽は顔を曇らせる。
「あ…そういえば俺、携帯解約しちゃったんだよね…」
そうだった。
太陽の携帯はこの3ヶ月間、毎日掛け続けたが繋がることはなかったんだ。
「ま、でも家電から電話するよ」
首の後ろに手をまわし、笑顔で言う太陽。
「うん、待ってるね」
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