22人が本棚に入れています
本棚に追加
見上げる夜空。
星の数ほど人はいて、毎日数え切れないほどの人とすれ違う。
だけど、この大きな空の下で私は太陽と出会った。
小さい時からずっと一緒だった。
あんなに優しい手はないし、あんなに私を大事に想ってくれる人はいないし、こんなにも大事に想える人はいない。
その夜、お揃いの四つ葉のクローバーのストラップを携帯ごと胸に抱き、眠れない夜をなんとかやり過ごし、空にはやっと太陽が昇り始めた。
――ヴーッヴーッヴーッ
その時、寝ぼけ眼の私の胸の中で抱きしめていた携帯が振動した。
――---っ!
太陽だっ!
「もっ、もしもし?」
最初のコメントを投稿しよう!