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見上げる夜空。 星の数ほど人はいて、毎日数え切れないほどの人とすれ違う。 だけど、この大きな空の下で私は太陽と出会った。 小さい時からずっと一緒だった。 あんなに優しい手はないし、あんなに私を大事に想ってくれる人はいないし、こんなにも大事に想える人はいない。 その夜、お揃いの四つ葉のクローバーのストラップを携帯ごと胸に抱き、眠れない夜をなんとかやり過ごし、空にはやっと太陽が昇り始めた。 ――ヴーッヴーッヴーッ その時、寝ぼけ眼の私の胸の中で抱きしめていた携帯が振動した。 ――---っ! 太陽だっ! 「もっ、もしもし?」
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