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太陽は、再び私の前から姿を消した。
私の前から居なくなったのは、これで二回目だ。
何処へ行ったの?
ねぇ、太陽。
今度は何処へ行ったの?
また、私はあなたを見つけるまで探し続けるよ。
太陽のお母さんに聞いても教えてくれなかった。
必死に懇願しても、私のお母さんさえ教えてくれなかった。
どうしてなの?
それが、太陽の願いだから?
ううん。
こんなのは、太陽の願いじゃないでしょ?
皆もわかっているんでしょう?
これは、太陽の優しさなんだって…
私にこれ以上、自分を負担にさせたくないんだよね?
…わかっているんだ。
それでも、どうしても、私は諦めきれない。
本当は、今でも凄く後悔してる。
あの日、太陽に”ここにはもう来るな”と言われたあの日。
あの時、2人の未来にどんな結果が待っていようと、私は病室を出てはいけなかったんだ。
太陽の手を離すべきではなかったんだ。
私は、暫く大学に真面目に通った。
まわりに、太陽の事は諦めたって思わせたかったから。
本当は、月日が経てば経つほど膨れ上がっていくこの感情。
これを、人は未練と言うんだろう。
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