35人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、2度目の太陽が居なくなってから約2カ月。
その日はやってきた。
私は息を潜め、おばさんが出掛けるタイミングをずっと見計らっていた。
自室の部屋からおばさんが出掛けて行く姿が目に入り、すかさず私は後を追った。
おばさんを尾行するなんて心が痛むが、そんなことは言っていられない。
電車に乗り、バスに乗り換え、息を殺しておばさんの後を追った。
―――そして…
ついた先。
そこは、目の前に真っ青な海が広がる小さな病院だった。
ここに…
ここに太陽がいるの…?
私は、浜辺でただひたすらおばさんが帰るのを待った。
寄せては返す、冷たい波が私の足を濡らし、私を暗い海の底へと攫おうとする。
何時間、この波に攫われそうになるのを、足を踏ん張って耐えただろうか。
太陽が沈み、空に闇が訪れようとした時、おばさんが帰っていく姿をとらえた。
最初のコメントを投稿しよう!