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太陽の”抱きたい”の一言で、私の高ぶるあなたへの思いは既に決壊ギリギリだ。
そして、私は自分の欲望に負け、太陽と一つになることを選んでいた。
「そら…あいしてぅ」
額に汗を浮かべ、その澄んだ瞳には薄ら涙を浮かべ、私を見上げながらそう囁く太陽。
こんなにも、人を恋しいと思ったことがあっただろうか。
胸が熱くて、焼け焦げてしまいそうだ。
恋しくて恋しくて恋しくて…
いつまでも、こうやって抱き合っていたい。
ずっと、ずーっと、あなたと一つになっていたいよ…
私の下で顔を歪める太陽の目尻から、汗なのか、涙なのかわからない水滴が、ゆっくりと頬を伝い枕にシミを作る。
あぁ、太陽…
――「愛してる」
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