35人が本棚に入れています
本棚に追加
ドクンッ――----!
「えっ…太陽…今、なんて…?」
訳のわからない太陽の言葉に、顔を傾けた。
「も…ここ…に……こないれ」
弱々しくてか細い声。
言いながら、苦渋の顔を浮かべる太陽。
どうして?
ねぇ、太陽。
どうして、そんな顔をして、そんなこと言うの?
冗談なんでしょ?
「嫌ッ」
震える声を必死に抑え、低い声で吐き捨てるように言った。
少しでも息をすると、涙が零れてしまいそうだ。
それでも、私は必死に涙を堪え、太陽を強い眼差しで睨みつけた。
すると、太陽は一生懸命に身体を起こし、私を優しく抱きしめると、節ばった大きな手のひらで私の頭を包んだ。
「おれ…もお…なんにも…そらに…してやれな…い。
そら…には、そらの…じん…せいが…あるだろ?
これから…いろんな…ひとと、れあって…しあわせに…なるのあ…そらの…やくめだ。
もー、じゅーぶんらよ…
おれ…は…おま…えに…じゅーぶん…しあわせにしてもら…た。
そら…ありあとぉ」
最初のコメントを投稿しよう!