episode5・②

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「パパって、本当に女心がわかってないよね」 妻が、また静かに不満を並べ始める。 「そういう時こそ、嘘でもいいから、そうだねっていうべきなのに」 「そう怒るなって…。悪かったよ」 妻になじられながら、ふと、俺は、こんな妄想をした。 もしも今、目の前にいるのが美杉だったら。 ベビーベットで眠る我が子が、美杉との子供だったら。 俺の生活は、もっと違っていただろうか。
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