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「っ...なに、して...やめなさいっ」
ソファーに身体を押し付け、俺の白衣までをも脱がそうとしたので顔面にパンチしてやった。
「はぁ...犬の様に盛らないでくれます?バカ比奈先生」
「いい匂いがしたから、つい。それにしてもちゃんと食べてるの?細い身体だね」
「ひゃっ!」
がっしり腰を掴まれて飛び跳ねた俺は、慌てて口を塞ぐ。
どうやら、他の人よりもかなりくすぐったがりらしい。
腰を掴まれれば力が抜けて笑ってしまいそうになる。
こいつはそれを知っていて、わざとそうしてくるのだ。
「おや....可愛い声が出たね、もっと聞きたいな」
「ほんっとうに、嫌いです!もうアイスを置いて帰って下さい。顔も当分見たくない」
変態野郎のバカ比奈を扉の前まで押し返すと、軽快な笑いを溢した彼は振り向きざまに再びキスを落とす。
その上、俺の腰を鷲掴みクルリと一回転すると扉へ俺の身体を押し付けた。
「...そんなに毛嫌いすんなよ」
いつもの優しい口調ではない彼にギョッとしてしまう。
「俺は心配して言ってるんだぜ?...ちゃんと食べなきゃ肉付かないだろ」
着ていたワイシャツに手を掛けられたかと思うと、左右に力任せに引っ張られてボタンが彼方此方に飛び散った。
あの...本当に何がしたいの?
「なんだ結構いい身体してるじゃん。細マッチョって奴だね、すげぇエロい」
「おい朝比奈...」
「ごめんごめん、からかいたくなっちゃって。俺ので良ければ着るかい?」
「ぜってー着ねぇ!」
「良く似合ってるよ、劉生。彼シャツだね」
「……」
強制的に着せられた。
しかもわざわざこいつのマンションまで連れて来られて着せられた。
確かに今日の仕事は終わったけどさ、何が楽しくてこいつと一緒にいなきゃならないんだ!?
「何食べる?」
「別に...何でもいーです。てか早く帰りたい」
「帰さないよ、一層のこと同棲しよう」
何故そうなるんだ。
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