第1章

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すると彼も急に顔を赤らめ、コーヒーをこぼしそうになりながら、 「…ん?…まあ…それなりに…」 確かにあまり他人に言えたことではなかっただろう。賭けが賭けだったとはいえ、私は人妻なのだから… 「でも、話したんでしょ?」 「話したよ。勝ったことを証明できる程度にはね。」 そのくらいにしておくことにした。  純喫茶というだけあって、このお店は何もかもがうってつけだった。 他の人に話が聞こえない程度の音楽、さざめき、そのための広さ…
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