ブレイク3~頑張れ!鼓子さん~

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「ところで、そのがんぞうどうしたの?」 「由比さんが、どさくさに紛れてとってきてくれた!さすが!由比さん!!」  鼓子は無表情のまま、外で馬の手入れをしている、由比の元へ歩いて行った。 「とったって、盗ったんじゃないですよね?」 「は?」 「がんぞうです!」 「ああ、夢摘さんがどうしても、あれがないと私の国に行かないというので、こっそり今朝とってきました~苦労したんですよ!」  爽やかに笑う由比の両手を握った。 「え?鼓子さん、こんなところで愛の告白ですか?困ったな……身内とは恋愛はしない主義なんですけど」  鼓子は、通りかかった蜂文に声を掛けた。 「蜂文さん!がんぞう窃盗容疑で、拘束して下さい。それから、夢摘さん甘やかし過ぎ罪もあります」 「はいはい」  蜂文は慣れた手つきで、由比の両腕に縄をかける。  そこへ、ミハイルが、龍の冒険のレア妖怪、はがねすらむんのあっぷりけが付いた前掛け姿で走ってきた。 「皆さ~ん!お昼ご飯ですよ~今日は、特製前鬼・おむらいすです~」  手にした皿には緑色の物体が乗っかっている。  鼓子はミハイルを睨みつけて、 「蜂文さん、もう一人、危険な食品添加物混入の容疑者発見しました」 「はいはい」 「何ですか?何で私と由比殿が拘束されるんですか?」  木に括りつけられる二人を鼓子は満足そうに見つめた。
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