episode6・①

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詩織の声が刃のようにあたしの心をえぐった。 そのことは、あたしをこれでもかというほど打ちのめし、ずたずたに引き裂き、ぼろぼろにした。 眠れず、食べられず、不安定な日々を過ごした。 なぜ私ではいけなかったのだろう?なぜ彼女が選ばれたのだろう? そればかり考えていた。 隆也とともに生きられないのなら、未来なんていらない。 最終的には、そんな風に思いつめもした。
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