episode6・①

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「美杉さん、別れて正解。そんな男」 そうねぇとあたしは言い、でも、と用心深く付け加えた。 「でもね、あたしには最高の男だったの」 そう。隆也は最低で、でも最高の人だった。 これ以上誰かを愛する事なんてできないと本気で思わせてくれた。 どんなことをされても嫌いになるなんてできなかった。 これほどまでに胸を焦がすことのできる相手と、生涯何人出会えるというのだろう。
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